物心つき始めたころ、ととのえ少年は腕立て伏せをしていてふと感じていたことがありました。
「なんで腹筋がきつくなるんだ?」
もう少しこの経験についてお話しさせていただくと、高校生ぐらいにもなれば、家でできる最高級のトレーニングツール「ダンベル」に足を突っ込みだします。
定番ともいえる「アームカール」(力こぶをつける目的)、「サイドレイズ」(肩の筋肉をつける目的)は、さらにこの経験を深く記憶させたのを覚えています。
「なんで体幹がきつくなるんだ?」
あの時の経験は脳に深く刻みこまれています。
「運動を行う目的に、体幹が無意識に働いている」
結論から先に言うと、私達の身体は外力(重力、姿勢、ダンベルなどの重り、慣性などの力)に対して感覚的に抵抗するように働くシステムが備わっています。(以下、「それ」)
※そのことを「姿勢制御」と言い、スポーツに例えると押されてもブレない安定感や、左右に素早く切り返すフェイントなどもそれです。
「それを経験した」「行えた!」という記憶がある人は、次にそれが再び身体に襲い掛かってきたとしても姿勢を制御するように働く構造が身についています。(またはそれを再現することができます。)
そう。それを脳が記憶しているのです。
多少のつまずきでは転びません。
「ドンッ!」って急に押されても転びません。
※自転車の運転。
ただし、それを知らない場合はそれの意味を理解することができないでしょう。
例えば、「スタイルを良くしたい」「姿勢を良くしたい」と考えたときにこの理論を避けては通れません。
ボディメイクを極めた者の姿勢制御能力は素晴らしいです。
めちゃくちゃ姿勢を保つことに長けています。
例え理論を知らなくとも、「経験」として脳に刻み込まれていればそれは作動します。
ただし、それを経験しなくなっていくにつれて感覚は鈍り、脳は再現性を失っていきます。
トレーニングの学問化はどんどん発展していっています。
※「運動学習理論」として特にサッカー、バスケット界では進んでいるように感じます。
友人が体力向上を目的にランニングを始めたので、今日は参考までに片脚スクワットの評価をさせてもらいました。
彼は扁平足(へんぺいそく、「回内足」とも言います)で、姿勢をこのように崩しました。
約1時間。
身体が相乗的に機能することにより、彼の表情を見ればそれが楽に行えるようになっていることが読み取れます。
この件に関しては、「今後レポートしていこう!」とトレーニングの重要性に気づいてもらえたようでとても嬉しかったです。